セミナー終了

『わが子が不登校で教えてくれたこと』の著者、野村俊幸さんを招いての家庭教育支援セミナー「子どもの不登校と向き合っている大人に知ってほしいこと・できること」が無事終了。

参加者は関係者も含めて29名。20〜30人ぐらいの集まりになればと思い描いていて、収支もほぼトントンだったので、運営としてはまずまずの結果。

今回改めて感じたのが、こうした当事者(親として)の語りや、子どもとどう向き合っていったら良いのかという情報を必要としている方がまだまだ多いのだなあということ。

野村さんに著書を10冊用意していただいたのだが、そちらもほぼ完売。以下はアンケートに寄せられていた意見や感想です。

・自信がつきました。これまで通り前向きに取り組んで対応していきたいと思います。親が守り、子供と向かい合いながら関わっていきたいと思います。野村先生のお話はとても楽しかったです。ありがとうございました。もっとゆっくりいろいろなお話が聞きたかったです。(主婦)

・現在息子が高3で、あと半年頑張って学校に行って欲しいと随分焦っていました。また、進学・就職などのことも考えると不安で、私以上に息子も不安でいるのは分かっているのですが、何と言葉をかけてよいか悩んでいました。このセミナーを通して少し考えさせられたことや、気づいたことがありましたのでよかったです。ありがとうございました。(主婦)

不登校の子どもは身近にはいないのですが、大変勉強になりました。孫たちがこれから成長していく過程での参考にしたいと思います。(主婦)

・焦りに焦って苦しんでいる。先が短いということもあるのか、自分の考えを変えていきたいと思うが、自信がないが、努めてみようと思う。(無職)

・私自身も不登校だったので、すごく共感する部分が多かったです。現在は大学に通っていますが、将来は自分の経験を生かして働きたいと考えているので、すごく勉強になりました。私の家庭は私の不登校を通して、改めてお互いのことを理解しようとしたり、本心で話し合ったりして、結束が強くなったので、不登校がマイナスの面ばかりを持っているものではないと思います。もっと不登校のこと、ひきこもりのこと、今日のお話にあったバイスティックの原則のことを世間に広めていくべきだと思いました。(大学生)

・学校はまだまだ不登校に対して勉強不足です。対応にも先生によりかなりの温度差があります。今、本校では、保健室登校を常時3〜4人抱えています。保健室(評価はしませんが、「教育の場」という認識で働いています)が適応教室のような状態になっています。また、保護者に対する面談や担任との面談(コンサルテーション)も行っています。目標は教室に戻すこと(教室にも行けること)ですが、そのためには受け入れる側の学級の成長も不可欠です。不登校の子どもに対する個別支援と集団の成長、保護者の支援の必要性を関わる人たちにわかってもらうのにとてもエネルギーを使います。不登校をしたらすぐセンター、相談機関、フリースクール… その前に学校でできることは? 学校とフリースクールとかメンタルフレンドがつながるとかはできないのでしょうかね?(小学校養護教諭

・親の考えの押しつけはいけないとつくづく感じました。家庭教育を応援するプロジェクトができたことがわかって良かったと思います。(看護師)

・まだまだ聞いていたい内容でした。参考になることが多く、改めて大切なことが見えてきた感じでとてもありがたい時間を過ごすことができました。ありがとうございました。

・野村先生のお話を聞いて、今、私が子供に対してしていること、これから取りかかろうと思っていることなど、これでよかったのだろうか…と不安や心配な毎日でしたが、少し心が軽くなれました。参加してみてよかったです。

子どもの不登校と向き合っている大人に知ってほしいこと・できること

家庭教育支援セミナー
「子どもの不登校と向き合っている大人に知ってほしいこと・できること」

日 時 : 平成23年8月20日(土) 13:00〜15:30(開場12:30)
会 場 : アピオあおもり 大研修室2 (青森市中央3丁目17-1)
主 催 : 訪問支援ネットワークあおもり
後 援 : 青森県教育委員会
参加費 : 500円(学生以下無料)
内 容 :
第1部 講演会
「子どもの不登校と向き合っている大人に知ってほしいこと」
講 師 : 野村 俊幸 氏

野村 俊幸 氏 プロフィール
 不登校相談情報センター南北海道 代表
 はこだて若者サポートステーション 専門相談員
 著書『わが子が不登校で教えてくれたこと・改訂版』(文芸社

第2部 対談会(参加者からの質問を受けて)
「子どもの不登校と向き合っている大人にできること」
対談者 : 野村 俊幸 氏
      金澤 拓紀(訪問支援ネットワークあおもり代表)

連絡先 : 訪問支援ネットワークあおもり事務局
     (家庭訪問サポート「つがる・つながる」内)
     T E L : 090-2987-4053

サポーター養成研修会

9日から第1期『メンタルフレンド』サポーター養成研修会がスタートした。

今年度は10名のサポーターを募る計画を立てているが、第1期で5名(大学生4名、社会人1名)とまずまずの出だし。

全4回の研修の第1回目は「青い森のほほえみプロデュース推進協会」の山本菜穗子氏を講師に招いての「支援者としての姿勢」。

「青い森のほほえみプロデュース」は青森県を「ほほえみ」と「笑い」の力で、あたたかくゆとりのある、子育てのしやすい地域にしようと、平成19年度に県の事業としてスタートした取り組みだが、平成22年度からは市民活動として継続している。

「支援者としての姿勢」を言葉で説明するよりも、この活動の基本理念である「ほほえみ太陽メッセージ7か条」を実際に体験してもらった方が遙かに伝わるものがあるのではないかと思い、研修会のトップバッターを務めていただいたが、参加者同士のアイスブレーク的な要素も加わり非常に良かったと感じた。

「青い森のほほえみプロデュース」についてはこちらをどうぞ。
http://www.pref.aomori.lg.jp/life/family/hohoemiindex.html

学校教育と3つの“モンスター”

日時:8月28日(日) 10:30〜12:00

会場:青森県総合社会教育センター(青森市荒川字藤戸119−7)

講師:日本女子大学 教授 坂田 仰(さかた たかし)氏

演題:学校教育と3つの“モンスター”
   〜ペアレント(親)・レジデント(居住者)・ティーチャー(教師)〜

現在、保護者や地域住民、マスメディアによる学校、教職員バッシングが花盛りである。学校事故、体罰、いじめといった古典的な“学校病理”的現象から、教職員による飲酒運転、児童買春に至るまで、それこそ枚挙にいとまがない。だが、「昔」と比べて、学校、教職員の質が大きく低下したのかと問われると、そう断言することも出来ない。・・・・・・では、何が変わったのであろうか。おそらくもっとも変化したのは、学校、教職員を見る視線であろう。教育をサービスと捉え、・・・・・・。(『第25回六本木研究会』での報告より)

※詳しくはこちらをご覧ください。

「つながる」ということ 【きん】

県教委からの委託事業は、何だかいろいろなご縁に助けられて実現できたとしか言いようがない。

きっかけは、この訪問支援事業のモデルとしている「訪問型フリースクール漂流教室」代表の山田氏に、大学などに声を掛けてボランティアスタッフを集めていくためには、どういった切り口(分野)からアプローチしたらいいだろうかと相談したことだった。

教員や臨床心理士社会福祉士などを目指している学生などに声を掛けてみようという思いは私の頭の中にもあったのだが、山田氏の口から出てきたのは「まちづくり」というキーワード。

その言葉を聞いた瞬間にピンと閃くものがあり、電話を切ってすぐに「青森 ファシリテーション」で検索してみたところ、県の社会教育総合センターが主催しているセミナーが2〜3日後にあることが分かったので早速申し込んでみた。

ご挨拶がてら、研修指導課長さんに、利用者負担がない形で訪問支援を展開できないかと考えていることを相談してみたところ、今回の助成金事業のことを紹介していただいた。

実行委員会方式で申請する必要があったため、青森に戻ってきてからわずか3ヶ月足らずの期間の中で知り合った方々にご協力をお願いし、何とか形を整えることができたのだが、青森では何の実績もない私に力を貸していただけたというのもこの上なく有り難かった。

社会教育総合センターが主催している数々のセミナーも、新参者の私にしてみれば、既に県内で様々な活動をされている方々との「出会い」の宝庫であり、今は3つのセミナーを掛け持ちして受講している。

事業委託を受けたことで、各大学へのアプローチも随分しやすくなったと感じているが、「つながる」ことをモットーにしているとはいえ、予想を遙かに上回る展開の速さに自分でもちょっとビックリ。

ちらほらと教育相談も受けるようになってきたが、誰かに必要とされるというのは何とも嬉しい限り。感謝。